ワンフェス2024夏・特別企画「東宝特撮ワンフェス」に潜入。ゴジラ&怪獣まみれの大迫力イベントをフォトレポート

2024年7月28日、『ワンダーフェスティバル 2024 Summer』が幕張メッセ国際展示場 1~8ホールにて開催された。今夏の目玉は、ゴジラ誕生70周年&海洋堂創業60周年特別企画として開催された「東宝特撮ワンフェス」。本記事ではその様子を中心にレポートしていく。

今回のテーマは「ゴジラ誕生70周年記念」×「海洋堂創業60周年記念」!

プロ・アマチュアを問わず、クリエイターたちが製作したキットを持ち寄って展示・販売するガレージキットの祭典『ワンダーフェスティバル(以下、ワンフェス)』。ワンダーフェスティバル実行委員会/株式会社海洋堂の主催によって、夏冬の年に2回開催されるワンフェスでは、特別企画も大きな見どころのひとつだ。昨年夏にはDAICON FILMの特別展示が行われて大盛況を収め、次回・冬にはタツノコプロとのコラボ企画が予定されている。

今回、そんな特別企画の一環として催されたのは、『ゴジラ』の70周年と海洋堂の創業60周年を記念した「東宝特撮ワンフェス」。特設コーナーの充実に加えて、それを取り巻く近隣ブースにおいても連動した展示を見ることができた。

田島光二氏による描き下ろしスペシャルキービジュアル

特設ブースのスペシャルキービジュアルは、『ヴェノム』『ターミネーター』『ゴジラ』など数多くの作品のコンセプトアートを手掛けるコンセプトアーティスト・田島光二氏による描き下ろしの「ゴジラ(1984)」。大迫力のビジュアルをカメラにおさめようとする人だかりがひっきりなしにできていた。さらにはこのビジュアルに誘われるように、来場者たちが特設ブース内へと続々と吸い込まれていく。

「オール怪獣造形大進撃コーナー」に造形作家たちによる東宝怪獣が大集結!

特設ブースの大部分を占めるのは、多くの造形作家たちによる東宝怪獣の造形作品が一挙に展示された「オール怪獣造形大進撃コーナー」。歴代のゴジラをはじめとしたさまざまな東宝特撮怪獣たちの造形物が立ち並ぶ。
どれも今回のワンフェスに参加するクリエイターたちの作品で、キャプションに記されたブースへと赴けば、実際に購入することも可能。

フィギュアやガレージキット、ソフビはもちろん……

編みぐるみや指人形、マスコットまで。

東宝特撮に登場する怪獣のバラエティーの豊富さと同時に、ワンフェスが取り扱う“立体物”の多様さも突きつけられる。ワンフェスというイベントの懐の深さを改めて思い知らされた。

企業ブースも豪華&必見!

“特設ブース内ブース”には、ワンフェスとはもちろん、東宝特撮とも縁の深い複数の企業が出店。

グッドスマイルカンパニーのブースにおける『シン・ジャパン・ヒーローズ・ユニバース』のスタチュー

ゴジラやガメラなどの怪獣をはじめとした各特撮作品のフィギュアを制作する株式会社アートスピリット、ワンフェス主催・株式会社海洋堂、『ゴジラ』『ゴジラ-1.0』グッズをラインナップしていたコスパ、ここでは『ゴジラ』素焼き体験のワークショップを行なっていたテーマパーク運営の株式会社ニジゲンノモリ、『ゴジラ-1.0』大型スタチューを展示した株式会社プレックス、『UA Monsters スペースゴジラ』をはじめとしたフィギュアを展示した株式会社メガハウス、『ゴジラ(1954)』『ゴジラ-1.0』『キングギドラ(1991)』のフィギュアを展示した株式会社ユートレジャー、庵野秀明氏による「シン・」シリーズのヒーローたちが勢揃いする『シン・ジャパン・ヒーローズ・ユニバース』のスタチューを展示したグッドスマイルカンパニー。それぞれが東宝特撮に関連したとっておきの作品や体験を披露・提供した。

メガハウスの特設ブース内展示風景

2016年より特撮の展覧会をコンスタントに開催し続けている『特撮のDNA』も特設ブース内にブースを設ける。ここでは、過去の『特撮のDNA』展覧会の図録やコラボグッズ、現在開催中の『特撮のDNA in 信州上田展』を同展に合わせて制作された造形物ととともにPRしていた。

『特撮のDNA』ブース展示物
『特撮のDNA』ブース内展示風景

特撮のDNA in 信州上田展』 は2024年9月8日(日)までサントミューゼ 上田市立美術館 企画展示室で開催されているので、こちらもぜひチェックしていただきたい。

近隣ブースにはATAC、映画『カミノフデ』、海洋堂etc…

「東宝特撮ワンフェス」の特設ブースから一歩出ても、同7〜8ホール内ではまだまだ東宝特撮に関連した濃厚な空気が味わえた。

海洋堂高知ブースにもゴジラが集結!

海洋堂高知ブースも東宝特撮関連の造形物展示が目を引く。中央には、歴代ゴジラのソフビキット復刻版がずらり。子どもから大人まで、ゴジラ好きの来場者たちがひしめきあっていた。


同ブース内では、『ウルトラマン』フジ・アキコ隊員役で知られる桜井浩子氏のサイン会も同時に開催。ご本人を目の当たりにできる貴重すぎる機会に羨望のまなざしを向けつつブースを後にした。

ATACブースでは、『東宝特撮ワンフェス』に合わせた貴重な中間制作物をお披露目

庵野秀明氏が理事長を務め、アニメや特撮作品の制作資料を後世に残す活動をする認定NPO法人アニメ特撮アーカイブ機構(以下:ATAC)も近くにブースを構える。

ブース内では、「東宝特撮ワンフェス開催記念」として、造形・安丸信行氏によって撮影用オリジナルの型から再制作された1984年版『ゴジラ』や、ATACの修復師・原口智生氏が修復・復元したミニチュアの『緯度0大作戦』アルファ号(関東圏では初の公開!)、『海底軍艦』轟天号、『怪獣総進撃』ムーンライトSY-3も見ることができた。

理事長・庵野秀明氏が描いたイラスト「東宝メカシリーズ」を展示しつつ、そのTシャツの会場限定販売も。Tシャツは会場にて完売済み。

村瀬継蔵氏初の総監督作品・映画『カミノフデ 〜怪獣たちのいる島』ブースも

さらに、映画『カミノフデ 〜怪獣たちのいる島も同7ホールに出店。

映画『カミノフデ 〜怪獣たちのいる島』とは、『ゴジラ』『ガメラ』『大魔神』シリーズをはじめとした数々の特撮作品の造形を手掛け、東宝特撮はもちろん、多くの特撮に関する造形の基盤を作り上げた村瀬継蔵氏初の総監督作品。ブースでは、作中に登場する「ヤマタノオロチ」の撮影用着ぐるみの実物展示に圧倒される。怪獣をすべて着ぐるみ・アナログで表現した映画本編も必見。

次回、タツノコプロ×ワンフェスのコラボ『タツノコワンフェス』の開催が決定!

以上、マンガ・アニメ・ゲームの展覧会とともに、特撮の展覧会を追う者としても胸熱なイベント「東宝特撮ワンフェス」の様子を、ざっくりとではあるがレポートしてきた。
ここでは触れられなかったが、一般ディーラーたちによる出展ブースにも多くのマニアや作品のファンたちが終日訪れていた。
次回、2025年2月9日(日)に同会場にて予定されている『ワンダーフェスティバル 2025 Winter』では、タツノコプロ×ワンフェスのコラボ『タツノコワンフェス』の開催が決定。詳細については続報を待ちたい。

>>ワンダーフェスティバル公式サイトはこちら

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