充実度1000%の『ダンジョン飯 迷宮探索展』をレポート。“魔物食”再現から、アニメ資料、原作者描き下ろし絵まで…!

2024年1月から2シーズンにわたって絶賛放送中のTVアニメ『ダンジョン飯』。2024年4月27日(土)から5月6日(月・祝)までのゴールデンウィークの期間中、その初となる大型展覧会「ダンジョン飯 迷宮探索展」が東京ソラマチ5階スペース634にて開催されている。“魔物食”再現から、アニメ資料、原作者描き下ろし絵までが集められた充実の会場の様子を写真とともにお伝えしていく。

『ダンジョン飯』とは

『ダンジョン飯』の原作は、漫画誌『ハルタ』(KADOKAWA)にて2014年2月から2023年9月までの10年弱もの間連載された、九井諒子による漫画作品。従来のRPG・ファンタジー世界における「ダンジョン」を舞台に、敵キャラである魔物たちを調理し、食してダンジョンを突き進んでいくという「ダンジョン×グルメ」を融合させた物語として知られる。
アニメ版の制作は、『プロメア』や『SSSS.GRIDMAN』『天元突破グレンラガン』などを手がけてきたTRIGGERが担った。

リアルすぎる“魔物食”再現…!ソラマチ内の「元祖食品サンプル屋」も要チェック

主人公・ライオス一行が巡った迷宮の再現空間が広がる本展。壁面には作中の絵の抜粋のパネルや、過去のスタッフ&キャストインタビューの抜粋が展示されており、主にそれらを追いながらアニメ『ダンジョン飯』のできごとを1話ずつ振り返る構成になっている。

その展示空間の中でも、いちばんの目玉のひとつが、冒頭でも述べた“魔物食”の食品サンプルだ。

アニメ第1話でライオスたちに食された「大サソリと歩き茸の水炊き」や、

作中でも衝撃的に描かれた、動く鎧の“身”を使った「動く鎧のドワーフ風炒め」、

チルチャックが抜き取ったテンタクルスと、カエル肉を使ってセンシが作った「テンタクルスのニョッキ/パスタ」等々……アニメ1クール目までに登場した数多くの“魔物食”が、まるで本物の料理のようにリアルに再現されている。

“#魔物食作ってみた”でおなじみ。手がけるは、食品サンプルメーカー「イワサキ・ビーアイ」

これらの食品サンプルを手がけているのは、食品サンプルメーカー「イワサキ・ビーアイ」。
かねてより、同社による“魔物食”の食品サンプルは、本作公式X(旧ツイッター)で「#魔物食作ってみた」シリーズとして写真が公開され注目を集めていた。

写真で見たことがあったものの、実物を目前にしてみると、食感や匂いまでリアルに想像させられて食欲がそそられる。(魔物であることは置いておいて)
同社は、本展の会場でもある東京ソラマチの4F イーストヤードに、食品サンプルを扱ったお土産雑貨販売の店舗「元祖食品サンプル屋」も構えている。併せて立ち寄るのもおすすめだ。

絵コンテ~完成までの道のりが見渡せる、貴重な資料の数々に“ありがトリガー”!

ボリューム満点の展覧会場を進んでいくと、差し掛かったのは制作会社TRIGGERによるアニメ制作資料の展示コーナー

236カット分の絵コンテがずらり

ここには、第11話「炎竜1」におけるレッドドラゴンとの対決シーンに焦点をあて、その絵コンテ(スタッフ:小倉陳利)や、

美術設定資料

美術設定資料(スタッフ:大原盛仁)、線撮(原画をつないで撮影した映像)という貴重すぎる資料が展示されていた。さらに、次の部屋では、完成映像と原画を織り交ぜた該当シーンの映像を大画面で上映。

線撮と完成版の比較映像コーナー

壁面にぎっしりと敷き詰められていた絵コンテ(236カット分)が、2分余りのアニメとして完成していく様を見渡すことができる構成だ。アツい。
しかも、なんと、これらのコーナーも映像資料を含めてすべて写真撮影OK(動画撮影NG)。展示資料に圧倒されつつ、つい夢中になってシャッターを切り続けてしまった。

原作者によるエンディングイラスト&描き下ろしの複製原画も展示

“アニメ版”を主題とする展覧会では(権利上の理由からか)原作資料が扱われないケースが多いように思うが、本展では原作者による資料も大きく取り上げられていた点が印象的だった。

九井先生による、1クール目エンディングイラスト複製原画
九井先生による、本展に向けた描き下ろしイラスト複製原画

1クール目のエンディングのイラストや、本展のために描き下ろされたイラストなどの複製原画を通して、原作者・九井先生のあたたかく優しい筆致を間近で観察することができる。

 迫力満点のレッドドラゴン

ほか、座って自撮り写真が撮れるソファ型のゴーレムのフォトスポットや、レッドドラゴンの再現など、大型のフォトスポットも多数。“魔物食”の食品サンプルも相まって、非常にフォトジェニックな展覧会でもあった。
記念撮影、資料観察、複製原画鑑賞……どの面においても大充実。一周した後には、アニメ『ダンジョン飯』、そして原作『ダンジョン飯』のどちらをも、もう一度じっくり味わいたくなる。
展覧会は5/6(祝・月)まで。最新のチケット情報をご確認の上、ぜひ足を運んでほしい。

© 九井諒子・KADOKAWA刊/「ダンジョン飯」製作委員会

開催概要

ダンジョン飯 迷宮探索展

会期

2024年4月27日 (土)~5月6日 (月・振休)
10:00~18:00 (入場は閉場の30分前まで)

会場

東京ソラマチ イーストヤード5階 スペース634
東京都墨田区押上1丁目1-2 東京スカイツリータウン・ソラマチ5階

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